亡き先輩のお蔭で・・・元々は真似してみただけですが

今晩は、久しぶりの方に会って来ました。

彼は、だいぶ人生の先輩なのですが、先日、「当時、お世話になったので、どうしても連絡が取りたくて・・・」と電話があったのです。「お世話になったのはこちらの方ですが?」と申し上げると、「いや、屋久さんだけです。車が見えなくなるまで、見送っていただいたのは!」と。

数年前のことですが、彼は、一時期、不遇をかこっていた時期、私の知り合いの会社の運転担当をされていたんです。今だから言えますが、その知り合いと飲んだ後、彼には、2~3度、家まで送っていただいたことがありました。

その際、何気なく車を見送っていた私を、彼が今でも覚えていて、数年ぶりに電話をいただけるとは思いませんでした。

実は、私が警察に奉職した平成3年に愛知でお世話になった現場の方が、「あなたの先輩のS部長は、我々運転担当が官舎までお送りした時、我々の車が見えなくなるまで頭を下げていた。あなたもそういう幹部になって欲しい。」と言われたことがありました。私も感銘を受け、それ以来、誰かに送っていただいた際、大雨等でない限り、さっさとお店や家に消えるのではなく、見送らせていただくようになったのですが、いつの間にかそれが習慣になっていました。

現在でも、家まで送ってくれた弊社の運転担当を、当たり前のように「気を付けて帰れよ」と見送っています。

ちょっとしたことですが、S先輩がいなかったら、今日の再会もなかったと思いますし、現在の習慣も身についていなかったと思います。そのS先輩、昨年急逝してしまったので、このエピソードを伝えられなくて非常に残念ですが、改めて感謝するとともに、ご冥福をお祈りしたいと思います。

ちょっとした行動が、思いがけず、他人の記憶に残っていたりするもんなんだなあ、と少々照れくさく、でもめっちゃ嬉しく感じたので、いつもとはテイストが違いますが、書いてみました。